クラウド運用とは?運用方法やよくある課題、成功のポイントを解説

更新日:2026年9月11日

クラウドサービスの活用が広がる中で、システムをクラウドへ移行するだけでなく、導入後にどのように安定稼働させるかが重要になっています。

クラウドは必要なリソースを柔軟に利用できる一方で、監視、障害対応、セキュリティ管理、コスト最適化を継続的に行わなければ、想定外の費用増加や運用負荷の増大、セキュリティリスクにつながる可能性があります。

本記事では、クラウド運用の基本、メリット、クラウドの種類ごとの特徴、オンプレミス運用との違い、よくある課題と成功のポイントを解説します。

■目次

1. クラウド運用とは?

クラウド運用とは、クラウドサービス上に構築した社内システムやアプリケーションを、安定して稼働させるための管理活動です。具体的には、稼働監視、障害対応、セキュリティ設定の見直し、リソース調整、コスト管理などを行います。対象には、クラウド上のサーバーやアプリケーション、データ、ネットワーク、各種クラウドサービスなどが含まれます。

クラウドは物理サーバーを自社で保有せずに利用でき、利用状況に応じてリソースを調整しやすいのが特徴です。一方で、導入後の管理が不要になるわけではありません。利用状況を把握しないまま運用し続けると、不要なリソースが残ることでコストが増加したり、アクセス権限や設定の不備によりセキュリティリスクが高まったりする可能性があります。

そのため、クラウド運用では、システムの稼働状況を継続的に確認し、障害や設定不備を早期に検知・対応できる体制を整えることが重要となります。

1-1. クラウド運用の主な業務

クラウド運用では、システムを安定して使い続けるために、監視や障害対応、セキュリティ管理などを継続的に行います。主な業務は以下の通りです。

業務 主な内容
監視 サーバー、アプリケーション、ネットワーク、各種クラウドサービスの稼働状況を確認し、異常を早期に検知する
障害対応 障害連絡、一次対応、OS再起動、ログ確認、原因調査、復旧対応、再発防止策の検討などを行う
セキュリティ管理 セキュリティパッチの適用、アクセス権限の管理、認証設定、公開範囲、設定不備の見直しなどを行う
リソース管理 CPU、メモリ、ストレージ、ネットワーク、各種クラウドサービスの利用状況を確認し、必要に応じて構成を調整する
コスト管理 利用料金やリソースの過不足を確認し、不要なリソースの削除や契約の見直しを行う

1-2. オンプレミス運用との違い

クラウド運用とオンプレミス運用の大きな違いは、物理的なインフラ管理の範囲と、利用者側が担う運用責任にあります。

オンプレミス運用では、自社で物理サーバーやネットワーク機器を保有し、ハードウエアの維持管理、故障対応、ソフトウエア更新、設備の調達や保守などを行います。そのため、クラウド運用と比較して物理機器の管理や保守に関する負担が増えることで、情報システム部門の管理負荷も高くなりやすい傾向があります。
一方、クラウド運用では、サービス提供事業者が管理するインフラ上でシステムを利用します。物理サーバーの設置や保守を事業者に任せられるため、自社で管理するハードウエア領域の負担を軽減できます。

ただし、クラウドを利用しても、自社で管理すべき範囲がなくなるわけではありません。この考え方は「責任共有モデル」と呼ばれ、物理基盤の保守はサービス提供事業者が担う一方で、仮想サーバーやアプリケーションの設定、アクセス権限、データ保護、セキュリティ対策、利用状況の監視などは利用者側の責任となります。

2. クラウド運用の5つのメリット

クラウド運用を適切に行うことで、システムの安定稼働やコスト最適化、運用負荷の軽減につなげやすくなります。
ここでは、クラウド運用のメリットを、以下5つの観点から解説します。

  • 高可用性と安定稼働を確保しやすい
  • 初期導入コストを抑えられる
  • 物理的なIT資産の管理負担を軽減できる
  • 場所を問わずシステムを利用できる
  • システムの拡張や変更に対応しやすい

それぞれ詳しく解説します。

2-1. 高可用性と安定稼働を確保しやすい

クラウド環境では、監視、バックアップ、復旧手順を整えることで、障害発生時にも迅速な復旧対応が可能となります。
また、サーバーやアプリケーションの状態を継続的に確認しておくことで、異常の兆候を把握しやすくなります。
その結果、障害が甚大な影響を及ぼす前に対処できる可能性が高まります。

2-2. 初期導入コストを抑えられる

クラウドでは、物理サーバーやネットワーク機器を自社で購入せずに利用できます。そのため、オンプレミス環境と比べて、初期導入コストを抑えやすい点がメリットです。
オンプレミス環境では、設備の購入に加え、設置場所の確保や構築作業も必要です。また、導入時点で将来の利用規模を見越して設備を用意する必要があり、初期投資が大きくなりやすい傾向があります。

一方、クラウドは月額制や従量課金制で利用できるサービスが多数あります。最初から大規模な設備を用意せず、小さな構成から始めやすい点も特徴です。

2-3. 物理的なIT資産の管理負担を軽減できる

オンプレミス環境では、サーバーの保守、故障対応、ソフトウエア更新、ライセンス管理などを社内で行う必要があります。加えて、機器の老朽化や保守期限の管理も必要となるため、情報システム部門の負担が大きくなりやすい傾向があります。

一方、クラウドでは、ハードウエアや基盤部分の保守をサービス提供事業者に一任することが可能です。そのため、自社ではアプリケーションやデータ、アクセス権、セキュリティ設定など、利用者側が管理すべき範囲に注力しやすくなります。

2-4. 場所を問わずシステムを利用できる

クラウドでは、従業員や取引先などの関係者が、場所を問わずシステムを利用しやすくなります。

オンプレミス環境では、社内ネットワークからの利用を前提としているケースが多く、その場合、社外から接続する際に、VPN設定やアクセス制限などの制約が出やすい傾向があります。
一方、クラウドでは、インターネット接続環境と適切なアクセス権限があれば、自宅、外出先、複数拠点からシステムへ接続することが可能となります。

こうした特徴は、リモートワークや出張時の業務継続にも役立ちます。

2-5. システムの拡張や変更に対応しやすい

クラウドは、事業の成長や利用者数の変化に合わせて、リソースを拡張・縮小しやすい点が特徴です。

たとえば、アクセスが増える時期には処理能力を高め、利用が少ない時期にはリソースを抑えることができます。これにより、性能とコストのバランスを取りやすくなります。また、オンプレミス環境のように物理機器の追加購入や設置作業が必要ないため、利用状況の変化に合わせて柔軟に対応しやすい点もメリットです。
さらに、新しいアプリケーションやサービスを導入する際にも、クラウド環境であれば構成変更を行いやすいことも特徴です。市場変化や業務ニーズに合わせてシステム環境を見直すことで、必要な性能を保ちながらコストを最適化しやすくなります。

3. クラウドの種類別に見る特徴と運用上の注意点

クラウド運用のメリットを活かすには、利用形態ごとの特徴や管理範囲を理解しておくことが重要です。クラウドは種類によって、管理すべき範囲や運用上の注意点が異なります。ここでは、主なクラウドの形態として、以下の4つの種類に分けて解説します。

  • パブリッククラウド
  • プライベートクラウド
  • ハイブリッドクラウド
  • マルチクラウド

3-1. パブリッククラウド

パブリッククラウドとは、サービス提供事業者が用意した共通基盤を、複数の企業や利用者が共有して利用する形態です。

物理機器を自社で用意する必要がなく、必要なタイミングで必要な分だけリソースを利用しやすい点が特徴です。そのため、スピードやコスト効率を重視する場合に選ばれやすいサービス形態といえます。

運用においては、共通基盤の保守をサービス提供事業者が担う一方で、仮想サーバーやアプリケーション、データ、アクセス権限などの管理は利用者側の責任となります。インターネット経由での利用を前提にする場合は、アクセス権限を必要な範囲に限定することが重要です。あわせて、データの暗号化やバックアップ、ログ監視などの設定も継続的に見直す必要があります。

3-2. プライベートクラウド

プライベートクラウドとは、特定の企業や組織が専用で利用するクラウド環境です。

自社要件に合わせて、ネットワーク構成や運用ルールを設計しやすい点が特徴です。そのため、独自のセキュリティ基準や厳格なコンプライアンス要件に対応しやすい形態といえます。金融、医療、公共性の高い業務など、高いセキュリティや可用性が求められる領域で検討されることがあります。

運用においては、専用環境の性能やセキュリティ要件、アクセス制限、ログ管理などを継続的に確認し、必要に応じて設定の見直しや監視運用を行うことが重要です。

なお、プライベートクラウドには、自社内に構築する形態だけでなく、サービス提供事業者が用意した専用環境を利用するホステッド型もあります。利用形態によって管理範囲が異なるため、自社が担う運用範囲を事前に整理しておく必要があります。

3-3. ハイブリッドクラウド

ハイブリッドクラウドとは、パブリッククラウド、プライベートクラウド、オンプレミスなどを組み合わせて利用する形態です。

たとえば、機密性の高い情報は専用環境で管理し、利用量が変動しやすい処理はパブリッククラウドで扱うなど使い分けが可能です。このように、業務やデータの特性に応じて環境を使い分けることで、適した構成を選択しやすくなる点がメリットといえます。

一方で、複数の環境をまたいでシステムを運用するため、リソース配置やデータ連携の全体設計が複雑になりやすい点には注意が必要です。安定して運用するには、環境間の連携方法やAPI管理、データ同期、障害発生時の切り分け手順などを整理しておくことが重要です。

また、監視や障害対応の基準を環境ごとに分けたままにすると、問題発生時の原因特定に時間がかかる可能性があります。そのため、監視項目やアラート基準、連絡手順をできるだけ統一し、各環境の状態を横断的に把握できる体制を整備しておくことが有効です。

こうした背景から、ハイブリッドクラウド環境では、自社でインフラを構築・所有するだけでなく、外部サービスや運用支援を活用して運用負荷を軽減する方法も選択肢となります。

3-4. マルチクラウド

マルチクラウドとは、複数のクラウドサービスを組み合わせて利用する形態です。

各クラウドサービスの強みを活かしながら、特定のサービス提供事業者に依存しすぎるベンダーロックインのリスクを抑えやすい点が特徴です。たとえば、業務システムごとに適したクラウドを選定する場合や、障害時のリスク分散を図る場合に有効です。

一方で、クラウドサービスごとに管理画面、設定方法、権限管理、監視方法が異なるため、運用ルールを整理しないと作業が複雑化するリスクがあります。安定して運用するには、アラート基準や障害時の連絡手順、費用確認の方法などを共通化することが重要です。あわせて、各クラウドの状態を横断的に確認できる仕組みを整える必要があります。

複数の環境を組み合わせるほど、個別最適の設定管理だけでは安定した運用が難しくなる場合があります。そのため、ハイブリッドクラウドやマルチクラウド環境では、インフラ構築だけでなく、アーキテクチャ全体を見渡した設計や運用の可視化をすることで、安定した運用を実現しやすくなります。

4. クラウド運用で直面する5つの壁

クラウドは柔軟性や拡張性に優れている一方で、運用段階では管理体制や設計の不備が課題につながる場合があります。ここでは、クラウド運用で注意すべき主な課題を、以下5つの観点から解説します。

  • 情報セキュリティ対策の継続的な負担
  • 人材・スキル不足による属人化と運用負荷の限界
  • 既存システム(オンプレミス)との連携・移行の難易度
  • 従量課金制による利用料金のインフレ(見えないコスト)
  • ブラックボックス化とベンダーロックインのリスク

4-1. 情報セキュリティ対策の継続的な負担

クラウドはインターネット経由で利用するケースが多く、不正アクセスやデータ漏えいのリスクを踏まえた運用が求められます。サービス提供事業者がセキュリティ機能を提供している場合でも、利用者側の権限設定やデータ管理が不十分であれば、誤操作や不正利用による事故につながる可能性があります。

そのため、権限管理、データの暗号化、ログ監視、設定内容の見直しを継続的に行うなど、セキュリティリスクを抑える運用が重要となります。一方で、こうした対応は一定の運用負荷となる点にも注意が必要です。

4-2. 人材・スキル不足による属人化と運用負荷の限界

クラウド運用では、専門知識やスキル不足によって、運用負荷が高まりやすい点にも注意が必要となります。

クラウドには、設定管理や監視、セキュリティ対策、コスト管理など、従来のサーバー管理とは異なる知識やスキルが求められます。
クラウドに詳しい人材を確保できない場合、特定の担当者に作業が集中し、属人化や対応遅れが発生する可能性が高まります。

特に、夜間を含む監視や障害対応が必要なシステムでは、少人数の体制では継続的な対応が難しくなる場合があります。人材不足における属人化の課題では、社内教育や手順書の整備を進めるとともに、外部支援の活用を検討することも有効です。

4-3. 既存システム(オンプレミス)との連携・移行の難易度

クラウド環境と既存システムを連携する際は、ネットワーク構成やデータ形式の違いが障壁になりやすい点に注意が必要です。既存システムがクラウド連携を前提としていない場合、ネットワーク設定の変更や、API・データ連携用の中継システムが必要になることもあります。

連携部分の確認が不十分なまま移行を進めると、システムが正しく動作しない可能性があります。たとえば、データの受け渡しに不備が生じたり、処理遅延が発生したりすることで、業務に影響が出るケースもあります。

特に重要な業務システムでは、連携先やデータの流れが複雑になりやすいため、接続方式や検証範囲を事前に整理しておくことが重要です。

4-4. 従量課金制による利用料金のインフレ(見えないコスト)

クラウドは従量課金制が一般的で、利用した分だけ費用が発生する仕組みです。柔軟に利用できる一方で、利用状況を十分に把握していないと、費用の増加に気づきにくくなる場合があります。

たとえば、検証用に作成した環境を削除せずに残した場合や、アクセス増加に伴ってデータ転送量が増加した場合、想定以上のコストが発生してしまうことがあります。
クラウドは必要な分だけ利用できる点がメリットですが、利用状況を可視化しないまま運用すると、費用の発生要因が把握しづらくなる点には注意が必要です。

4-5. ブラックボックス化とベンダーロックインのリスク

クラウドでは、基盤やサービス仕様(機能やセキュリティ)がサービス提供事業者によって異なります。そのため、提供されているサービス・機能の範囲によっては、自社が求める要件に適合しない可能性もあります。また、障害や不具合が発生した場合、利用者側だけでは詳細な原因特定や復旧対応が難しいケースもあります。

さらに、特定のサービスに深く依存すると、他のクラウド環境へ移行しにくくなる点にも注意が必要です。独自機能を多く利用している場合、移行時に設計変更やアプリケーション改修が必要となり、時間とコストがかかることがあります。

そのため、導入前には、機能範囲、サポート体制、障害時の対応方針を確認しておくことが重要です。
また、重要データのバックアップや複数環境の活用により、特定の環境への依存を抑える構成を検討することも有効です。

5. クラウド運用を成功させる5つのポイント

クラウド運用を安定させるためには、目的や責任範囲を明確にしたうえで、監視・障害対応、セキュリティ、コスト管理などを継続的に見直すことが重要です。

ここでは、クラウド運用を成功させるためのポイントを5つに分けて解説します。

  • クラウド運用の目的と対象範囲の明確化
  • 監視・障害対応の「標準化」と「自動化」の推進
  • 権限管理とアクセス制御の徹底(ガバナンス強化)
  • コストとパフォーマンスの定期的な最適化
  • 運用負荷が高い領域は外部支援の活用を検討する

5-1. クラウド運用の目的と対象範囲の明確化

クラウド運用の目的が曖昧なまま導入を進めると、サービス選定や運用方針がぶれ、コストや管理負荷の増加につながる可能性があります。たとえば、コスト削減を重視するのか、可用性を高めたいのか、拡張性を確保したいのかによって、選ぶべきサービスや運用設計は変わります。

新規システムの構築や既存システムの更改時には、クラウドで実現したい内容と、対象となるシステムを事前に整理しておくことが重要です。

また、監視、バックアップ、セキュリティ対応、障害対応について、自社で行う範囲と、サービス提供事業者や外部事業者へ任せる範囲を明確にしておく必要があります。責任範囲を整理しておくことで、トラブル発生時の対応の遅れを防ぎやすくなります。

5-2. 監視・障害対応の「標準化」と「自動化」の推進

クラウド運用を安定させるには、監視項目や障害発生時の対応手順を標準化しておくことが重要です。

まずは、サーバーの状態監視、障害連絡、OS再起動、ログ確認などの対応内容を整理し、対応品質を一定に保てる運用プロセスとして整備します。そのうえで、標準化した手順をもとに、定型的な監視や復旧作業の自動化を推進することで、運用担当者の負荷軽減を図ります。

たとえばアラート通知や一次対応、ログ収集などを自動化できれば、担当者は原因分析や改善策の検討に時間を割くことが可能となります。

5-3. 権限管理とアクセス制御の徹底(ガバナンス強化)

クラウド環境では、利用者や管理者ごとに必要な権限だけを付与し、不要なアクセスを防ぐことが重要です。

必要以上の権限が付与されている場合、誤操作や不正アクセスによる情報漏えいのリスクが高まる可能性があります。
対策として、利用者の役割に応じてアクセス範囲を分け、退職や異動があった場合には速やかに権限を見直す運用が有効です。また、権限付与の申請・承認フローを整備し、誰がどの権限を持っているのかを定期的に確認することも重要です。

あわせて、ログを確認して異常なアクセスを検知し、設定内容を継続的に見直すことで、ガバナンスを強化しやすくなります。

5-4. コストとパフォーマンスの定期的な最適化

クラウド運用では、CPU使用率、メモリ消費量、応答速度、ストレージ使用量、データ転送量などを定期的に確認し、リソースの過不足を見直すことも必要です。
使用率が低いサーバーは、停止や縮小、削除の対象として検討し、負荷が高まっているリソースはスケールアップや構成変更を計画します。開発・検証環境など一時的に利用するリソースは、利用時間や削除ルールを定めておくことで、不要な費用を抑えやすくなります。

ただし、コスト削減だけを目的にリソースを減らすと、処理速度や可用性に影響する可能性があります。そのため、業務に必要な性能を維持できる範囲で、コストとパフォーマンスのバランスを調整することが重要です。

5-5. 運用負荷が高い領域は外部支援の活用を検討する

クラウド運用のすべてを自社だけで担おうとすると、既存担当者に負担が集中し、属人化や対応の遅れにつながる可能性があります。

特に、高セキュリティ要件が求められる環境や、ハイブリッドクラウド、マルチクラウド環境では、運用が複雑化しやすくなります。複数環境の監視や障害対応を社内だけで継続するには、専門的な知識と十分な人員が必要です。

そのため、自社で担う領域と外部に任せる領域を整理し、必要に応じて外部の専門会社や運用支援サービスの活用を検討することが有効です。
たとえば、日常的な監視、障害一次対応、運用自動化、クラウド基盤の設計支援などを外部に任せることで、社内担当者はIT戦略や業務改善などのコア業務に集中しやすくなります。

無理なく運用を継続するには、自社の体制やスキルに合わせて、内製と外部支援の役割分担を設計することが重要です。

6. クラウド運用の課題解決を支援するTISIの「デジタル基盤オファリングサービス」

クラウド運用では、セキュリティ対策、障害対応、コスト管理、複数環境の統合管理など、継続的に対応すべき課題が多くあります。こうした課題に対して、TISIの「デジタル基盤オファリングサービス」は有効な選択肢の一つです。

TISIの「デジタル基盤オファリングサービス」は、セキュリティや障害対応など複雑化する運用課題に対し、「インフラ基盤」「サービス基盤」「サービスアーキテクチャコンサルティング」の3つの柱を組み合わせて提供するサービスです。
クラウド基盤の利用から運用、アーキテクチャ設計の支援まで、企業のクラウド活用を幅広く支援します。

インフラ基盤では、金融決済基盤(PAYCIERGE)を支えてきた運用知見と実績を活かし、高い可用性やセキュリティ要件に配慮したハイブリッドクラウド基盤をマネージドサービスとして提供しています。保守更新や基盤運用の負担をTISIに任せられるため、自社で基盤を所有・構築する負担を抑えることが可能です。

サービス基盤では、技術選定や環境構築、契約手続きなどに伴う負荷の軽減を支援します。これにより、開発者がインフラ構築や手作業に時間を取られにくくなるため、アプリケーション開発やサービス改善に注力しやすくなります。

また、先進テクノロジーに習熟したサービスアーキテクチャコンサルティングチームから、ビジネスの成長や業務特性に合わせたアーキテクチャの提案など、継続的な支援を受けることが可能です。自社だけではノウハウが不足しやすいハイブリッドクラウドやマルチクラウド環境でも、全体最適の観点で構成を見直しやすくなります。

さらに、エキスパート人材による24時間365日のシステム運用・セキュリティ運用や、運用自動化による負荷軽減にも対応しています。業務特性や運用課題に応じて、複数のサービスを組み合わせられる点も特徴です。

デジタル基盤オファリングサービス」をサポートする他サービスは以下の通りです。

  • 高セキュリティクラウド基盤サービス
    短期間かつ適正なコストでハイブリッドクラウドやマルチプラットフォームを提供
  • 高セキュリティAPI基盤サービス
    オープンAPI化に向けたセキュアなAPI基盤の構築から運用・サポートまでを支援
  • NonStop Server基盤サービス
    ミッションクリティカルな業務を支える堅牢なインフラと運用サービスを従量課金制で提供

クラウド運用の複雑化や人材不足に課題を感じている場合は、TISIの「デジタル基盤オファリングサービス」の活用を検討することも有効です。

7. まとめ

クラウド運用では、システムをクラウドへ移行した後も、監視、障害対応、セキュリティ管理、コスト最適化などを継続的に行うことが重要です。適切に運用することで、物理的なIT資産の管理負担を抑えながら、利用状況に応じたリソース調整や業務継続性の向上につなげやすくなります。

一方で、クラウド環境では、責任範囲の整理、権限管理、既存システムとの連携、従量課金によるコスト増加、ベンダーロックインなどの課題にも注意が必要です。
クラウド運用を安定させるには、目的と対象範囲を明確にし、監視・障害対応の標準化、アクセス制御、コストとパフォーマンスの見直しを継続することが求められます。

自社内だけでは対応負荷が高くなる場合、外部の運用支援サービスを活用することも選択肢となります。自社で担う領域と外部に任せる領域を整理し、無理なく継続できる運用体制を整えることが重要です。

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更新日時:2026年9月17日 11時16分