【イベントレポート】第4回 Automation Intelligence Salon
前回のハンズオンから続く「次の一歩」
TISIでは、UiPathのライセンス提供にとどまらず、導入後の活用・定着まで一貫した伴走支援を行っています。
その一環として定期的に開催しているのが、「Automation Intelligence Salon」です。
「Automation Intelligence Salon」では、ウェビナーやオフラインイベントを通じて、UiPathユーザー同士の交流を図ったり、実務に役立つ情報を提供しています。
今回は、5月に開催したAutomation Intelligence Salon~Agentic Automationハンズオン~のイベントレポートをお届けします。
前回(2025年10月・11月開催)のハンズオンイベントでは、「Agent Builder」の基本構造について解説した後、「社内問い合わせ回答AIエージェント」を実際に手を動かしながら構築しました。
当時私はRPAマーケティング担当になったばかりでしたが、RPA/UiPathの使用方法や構築の進め方を理解することができました。
>前回のイベントレポートはこちら
あれから月日は流れ、私も担当になって約1年が経ちました。
今回のハンズオンでは、Agent Builderに加え、UiPathの機能である「Maestro」を中心とした内容で、
- UiPathを導入したあと、どう使い続けていくのか
- 「UiPath Agent Builder」と「Maestro」の違いと使い分け
という、“導入したその先”を意識したテーマで開催されました。
本レポートでは、当日の内容や雰囲気に加え、参加者の立場で得られたポイントを整理して紹介します。
自社への適用イメージを具体化する一助となれば幸いです。
開催概要|活用フェーズに進む企業の現在地を知る
当日は、8社13名のUiPathユーザーにご参加いただきました。
申込時のアンケートでは、「UiPathの新製品・新機能を知りたい」「業務効率化のヒントを得たい」といった回答が多く見られました。
一方で、「Maestro単体を試したい」という特定機能への関心は限定的であり、それよりも「AIエージェントを含めて今後どのように活用を広げるか」といった活用方針への関心が高い傾向が見られました。
また、自社が抱える課題を伺った設問では、PoC(概念実証)や業務単体での自動化にとどまらず、「運用フェーズ」や「拡張フェーズ」への移行に関する課題が挙げられました。加えて、検討範囲を個別最適から全体最適へと広げる方向性が示されました。
さらに、運用品質やガバナンスへの関心の高まりも確認されており、活用フェーズが変化している傾向が見られます。
私自身も、まさに「導入後にどう活用を広げていくか」においてまだ解像度が高くない状態だったため、今回のテーマに強い関心を持って参加しました。
| 開催日時 | 2026年4月21日(火) 15:30-17:00 ハンズオントレーニング 17:30- 懇親会 |
|---|---|
| 会場 | TISI株式会社 豊洲ベイサイドクロスタワー |
| 参加社・人数 | 8社13名 |
完成イメージと「業務の指揮官」という考え方で、全体像をつかむ
プログラムは、座学とハンズオンを組み合わせた構成となっており、まず全体像を把握し、そのうえで実際に手を動かしながら理解を深める流れで進みます。
前回のハンズオンでは、AIエージェントであるAgent Builderを業務に組み込む考え方を中心に学びました。
今回はその先となる、Maestroを使って「実際の業務としてどう設計し、どう運用するか」に焦点を当てた内容となっていました。
Maestroを実装した際の業務フローが示され、そのフローをもとに工程を分解しながら構築を進めていきました。
構築が進む中でも、講師が都度「いま全体のどの部分の説明をしているのか」「最終的に何を目指しているのか」を説明していたことで、初心者の私でも安心して進めることができました。
ハンズオンに取り組む中で特に印象的だったのが、「Maestroは業務の指揮官である」という表現です。
あわせて、業務全体を俯瞰した設計の必要性についても具体的に理解できる説明がありました。
- RPAは、データ入力や照合などの定型作業を正確に実行する役割を担う
- 一方、AIエージェントは「判断」や「推論」を必要とする非定型業務に対応し、必要に応じてRPAを呼び出す
- Maestroは、これらのAIエージェント・RPA・人間を統合し、業務全体を管理・制御する「業務の司令塔」として機能する
と理解できました。
Agent Builderが「AIによる判断とRPAの連携」を担うのに対し、Maestroは「業務全体の設計と統合管理」を担うツールであると整理でき、
- 個別業務の自動化のみでは対応できない領域があること
- 全体業務の設計が重要となる背景
が明確になりました。
見える化と現実的な設計から見えた、活用・定着のヒント
今回のハンズオンでは、前回と同じ「社内問い合わせ回答AIエージェント」を題材に、業務フローをイラスト(図)で一つひとつ確認しながら進行しました。
前回は業務全体の捉え方が中心だったのに対し、今回は 「問い合わせ業務の個々のステップをMaestroを用いてどのように可視化するか」 までを踏み込んで説明していた点が印象的でした。
条件分岐やタスクの流れが視覚的に整理されることで、「業務がどのように動いているのか」が直感的に把握でき、開発初心者の私でも仕様の理解が深まりました。
また、うまく動いた成功パターンだけでなく、エラーが起きたときの考え方や対処についても解説がありました。
実務上発生し得る例を用いて、「どの工程で何が起こり得るか」「どこに人の介入が必要か」の説明があったことで、実践的な設計の考え方として有用な内容でした。
一方で、設定項目の多さから初期構築時の設定ミスなどのリスクも想定されます。
ハンズオンでは、TISIとUiPathのエンジニアのサポートのもと作業を進めることで、以下3つのポイントの重要性を実感しました。
- 最初に完成イメージを共有すること
- 業務フローを可視化しておくこと
- エラーを前提に設計すること
このあたりは実際の導入・運用フェーズに入った際に特に課題として感じられるポイントでもあるため、事前に理解できると導入時のハードルを下げることにつながると感じました。
懇親会で見えた「情報交換の場」の価値
ハンズオン終了後には、参加者同士やTISI・UiPathのエンジニアと交流できる懇親会が行われました。
勉強会中には解消しきれなかった疑問をぶつけたり、ユーザー同士で業務活用事例の情報交換をしたりと、「同じようにUiPathを使いながら試行錯誤している人が多い」と参加者同士が身近に感じ合える場となりました。
技術面だけでなく、運用上の工夫や課題共有ができる点も特徴です。
このような環境が用意されていることは、ユーザー企業にとって継続的な活用に対する安心感につながっているようにも感じられました。
体験後のアンケートからも「独学では取り組みにくかった分、ハンズオンで教えていただけて良かった」「積極的に勉強会には参加したい」といった声が見られ、サポートに対する満足度の高さが印象に残りました。
継続開催から見える、TISIの伴走支援の特徴
前回のオフラインイベントではAIエージェントの方向性理解を中心に扱い、今回はその活用を具体的な業務に落とし込む内容へと発展しました。
単なるMaestroの機能説明だけでなく、「導入後によくある悩み」や「どう考えると整理しやすいか」を前提に話が進んだことも理解を深める一助となりました。
- 個別の自動化からどう広げるか
- 業務全体をどう設計するか
- 運用としてどう定着させるか
TISIとしても、お客様のこうした課題に向き合う中で、単なるツールの説明ではなく、ハンズオンイベントなどを通じて業務全体の設計や運用の考え方をお伝えしていきたいと考えています。
TISIは、「個別の自動化からなかなか広がらない」「運用フェーズでつまずいている」など、UiPathをご利用いただいているお客様の様々な課題に向き合い、Automation Intelligence Salonを通じて次の一手につながるヒントを提供していきます。
さいごに
Automation Intelligence Salonは、UiPath既存ユーザー様向けにUiPath最新技術のご紹介や、現場に役立つ勉強会として定期的に開催しています。
- 最新機能を実際に触ってみたい
- 他社の活用状況を聞いてみたい
- 導入後の運用について相談したい
このようなニーズをお持ちの場合は、ぜひお気軽にTISIまでお問い合わせください。
次回、会場でお会いできるのを楽しみにしています。
また、UiPathの導入をお考えの方や、UiPathの新機能や業務自動化、AIエージェント活用にご関心のある方も、ぜひお気軽にご相談ください。
あわせて読みたい!エンジニアの目線で解説 - 業務効率化RPAコラム
#12 作業の自動化から業務全体の自動化へ~UiPath Maestroの概要と便利機能のご紹介~